1981-10-15 第95回国会 参議院 外務委員会 第2号
○国務大臣(園田直君) 本年の四月だと思いますが、米国が対ソ穀物輸出制限措置を撤廃したことは御承知のとおりであります。この際、米国が対外的に事前協議をしたと発表しましたが、わが方の総理は協議ではない、事前の通告であったとおっしゃったことは御承知のとおりであります。
○国務大臣(園田直君) 本年の四月だと思いますが、米国が対ソ穀物輸出制限措置を撤廃したことは御承知のとおりであります。この際、米国が対外的に事前協議をしたと発表しましたが、わが方の総理は協議ではない、事前の通告であったとおっしゃったことは御承知のとおりであります。
穀物備蓄に関する緊急提言といたしまして政策構想フォーラムという本を私読んだのですけれども、その中に、今回アメリカの対ソ穀物輸出制限に呼応いたしまして、千五百万トンあるいは千七百万トンといわれる削減分をわが国が買い付け、アメリカ現地での備蓄に回すという政策提言がこの中になされておるのです。私もこれには賛成であります。
米国の対ソ穀物輸出制限などをきっかけに、戦略物質としても重視されるようになってきた食糧について、世界的に高値不安定の時代に入りつつあるという見方が広がってきております。農林水産省は、このほど農政審議会に提出した報告の中で、こうした判断を示すとともに、穀物市場は脆弱な構造に変化しており、米ソ両国の生産が同時に急減した場合は最も危険な需給状態に陥ると警告しております。
そこで、米国の対ソ穀物輸出制限をきっかけに、食糧を武器とするような動きが今後とも強まる、いわゆる戦略物資としての考え方が強まってくるということは否めない事実であります。政治要因を抜きにして食糧政策を考えられない、かように私は思っているのですけれども、大臣はこの点についてはどう認識をしておられるか、この機会に大臣のお考えを承っておきたいと思います。